絶対確実! 100%保証付き! ひどい講師になる方法

オンライン研修を行うにあたって、あなたが考えることはたくさんあります。

実施方法、スタイル、それぞれのメリットやデメリット、内容との相性などなど。

 

それらをクリアして、環境面も整え、さあ研修本番! となった時、

最後の課題はあなたの「研修中のパフォーマンス」です。

研修を行うのはあくまでもあなた。今までは下準備にすぎません。

 

では、よりよい下準備を施した研修をよりよく実施するために、

実際の研修時にはどのようなことに注意しなくてはならないのでしょうか?

 

とはいっても、このテーマは、視点や角度によって正解は無数にあります。

また、向き不向き、慣れ不慣れなど、あなた個人の資質も影響してきます。

 

そこで今回は趣向を変えて、

「絶対確実! 100%保証付き! ひどい講師になる方法」についてご紹介します。

 

今回の内容を実践すれば、万人に認められるひどい講師になれるでしょう。

■ 動画版

ひどい講師になる方法

ひどい講師 (時間 0_03_00;09)

まず前提として、今回ご紹介する「ひどい講師になる方法」とはあくまで研修当日のパフォーマンスに関してです。

 

つまり、

研修の準備が十分でない

図1

好きなドラマの一気見をして睡眠不足である

図2

前の晩に喧嘩をして悪い状態でいる

図3

飲み過ぎて二日酔いである

図4

などは扱いません。

1.一方的に話し続ける

あなたが伝えたい内容を一方的に話し続けましょう。

参加者が内容を理解しているか確認する必要はありません。

少しでも多くの情報を伝えましょう。

そのためにはできるだけ早口で、伝えたいことを話すか、パワーポイントの文章を読み続けてください!

図5

さあ、さっそく実践してみましょう。

30秒差し上げます。

いま学んだこの内容を、可能な限り早口で説明してください!

2.できるだけ動かない

あなたが研修を行うときは直立不動でいてください。

身じろぎもしてはいけません。良い姿勢を取り続けてください。

余計なジェスチャーやボディランゲージは必要ありません。

また、姿勢に見合ったまじめな表情で研修を行ってください。

図6

さあ、さっそく実践してみましょう。

30秒差し上げます。

いま学んだこの内容を、立ち上がって直立不動、しかつめらしい顔で説明してください!

3.たくさん動く

あなたが研修を行うときは可能な限り動いてください。

ジェスチャーやボディランゲージはあればあるほど良いです。

一時たりとも止まることがあってはいけません。

その方が受講生の興味を引き、印象深い研修を行うことができます。

図7

さあ、さっそく実践してみましょう。

30秒差し上げます。

いま学んだこの内容を、ジェスチャーやボディランゲージを多用して、一瞬たりとも止まることなく説明してください!

4.情報をいっぺんにたくさん伝える

受講生は少しでも多くのことを学びたいと思っているので、できるだけたくさんの情報を伝えることが喜ばれ、そのためには情報を小分けにするのではなく、一塊にして渡したほうが役に立つことになり、それをするには句点で一文を区切るのではなく、たとえばこのように一つの文章で伝えることを練習するために、さあ、さっそく実践、30秒差し上げますので、いま学んだこの内容を、一文を区切ることなく説明してください!

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5.ミスマッチでいる

これはとても素晴らしい方法です。

声の調子、表情、ボディランゲージ、言葉の内容をミスマッチさせましょう。

とても重要なことをは声を小さく、表情乏しく伝えましょう。

問題を扱う時は笑顔で話しましょう。

「それは興味深い質問です」とそっぽを向きながらため息をつければ最高です。

図8

さあ、さっそく実践してみましょう。

次の文章を、内容とミスマッチした声の調子、ボディランゲージ、表情で表現してみましょう。

「この研修を楽しみにしてきました」

「その質問に答えるのは難しいですね」

「ご参加いただきありがとうございました」

なぜひどい講師になる方法を実践する必要があるのか

ひどい講師 (時間 0_06_27;26)

賢明な皆様にはお分かりのとおり、ひどい講師になる方法を学ぶのには訳があります。

すぐにピンと来るのは、ひどい講師になる方法を学ぶことで

鏡のようにやればよいことが分かる、というもの。

これも一つの正解です。

図9

ですが、今回わざわざひどい講師になる方法を5つも実践してもらったのには、別の意図があります。

それは、

ある状態に意図的になれるなら、

ある行動を意図的に取れるなら

 

その状態から意図的に脱することができるし、

その行動を意図的にやめることができる

 

ということです。

これは二十世紀最大の心理療法家と言われるミルトン・エリクソンのアプローチの一つ

「症状の処方」の応用です。

ミルトン・エリクソン
ミルトン・エリクソン

今回の話になぞらえるなら、

「私、どうしても一方通行的に話しっぱなしになっちゃうんです」

と言う方に、意図的に一方通行で話しっぱなしになってもらいます。

 

「研修中はつい緊張して直膣不動になっちゃうんです」

と言う方に、意図的に直立不動になってもらいます。

 

意図的に一方通行の話しっぱなし、意図的に直立不動になれるということは、そこにコントロールがあるということ。

つまり、「どうしても」や「つい」ではなく、あなたにはそこから抜け出せるコントロールがあるということです。

図11

もしあなたに、つい、どうしても、必ずそうなってしまうやめたい状態や行動があるなら、是非意図的にその状態や行動をとってみてください。

いままでよりそれらをやめることが容易になるかもしれませんよ。

まとめ

ひどい講師 (時間 0_10_30;05)

・意図的にひどい講師になれれば、それはコントロールがあるということ。

・つまり、コントロールしてよい講師になれる!

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sasakiS

佐々木 啓

▼所属:株式会社チーム医療ラーニングS / 株式会社チーム医療ラーニング

▼資格:公認心理師 / ICC認定国際コーチ / 同国際チームコーチ/同国際ライフコーチ / ICNLP認定NLPトレーナー

▼略歴:1998年より、教育研修会社にて心理療法研修のマネジメントに従事。国内外の一流心理療法家の技能と研修ノウハウを学ぶ。10年間の修行の後、2008年から自らも講師として活動を開始。現在に至る。その人の特性や課題に最もマッチしたアプローチを、多種多彩な心理療法から選んで構成する研修やコーチングが強み。「不健康な状態で行う思考の質などたかが知れている」を信条に、まず個人の心身を整える実習やエクササイズが得意。

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