オンライン研修における受講者の2つの志向!-その2 それぞれに目指す期待通り率!
我々は、オンライン研修において、受講者には2つの志向があると考えています。
講師はこのことを理解していないと、研修で提供する内容と受講者の志向が不一致になってしまいます。つまり、受講者に不満を感じさせてしまうのです。
そこで、今回は「オンライン研修における受講者の2つの志向!-その2 それぞれに目指す期待通り率!」についてご紹介します。
講師は、受講者の志向を理解しておくことで、それにあった研修内容を準備することができるでしょう。
私たちは、オンライン研修を受講する際、受講者の志向が大まかに以下の2つに別けられると考えています。
●ヘビー志向
●ライト志向
わかりやすく言うと、受講者が研修に対して、どんな意識や考えで受講しようと思っているか?というものです(詳細は「オンライン研修における受講者の2つの志向! その1~ヘビー志向とライト志向とは?」をご覧ください)。
その中でも、気になる点として、期待度の違いです。期待度とは、研修前に受講者が持つ研修に期待する気持ちの度数です。
前回、ヘビー志向の受講者のほうが、ライト志向の受講者よりも期待度が高いとご紹介しました。
これ以外にも、「満足値数」と「期待通り率」というものも考えてみたいと思います。
満足値数 → 実際に研修を受講してみた後に、研修に満足する気持ちの数値
期待通り率 → 「期待値数」に対する「満足値数」の割合
仮に、「期待値数」が10で、「満足値数」が10だったとします。
満足値数10
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期待値数10
これは「期待通り率」が100%ということになります。
つまり、期待通りだったということです。
同様に、「期待値数」が6で、「満足値数」が6だったとします。
満足値数6
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期待値数6
これも「期待通り率」が100%です。
でも、「期待値数」が10で、「満足値数」が6だったとします。
満足値数6
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期待値数10
これは、期待通り率が60%です。
つまり、ちょっとガッカリしたということになります。
これらのものは、ヘビー志向の受講者が求めるものばかりです。仮に、数値化するとしたら以下の様に表現できるかもしれません。
ヘビー志向
満足値数7
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期待値数10
期待通り率が70%
つまり、「満足値数」と「期待通り率」がともに低くなってしまいがちです。
現状のオンラインの環境では、ヘビー志向の受講者が期待するものは、得られにくいと言えるかもしれません。
もちろん、最終的な「満足値数」は重要ではあります。しかし、「期待通り率」も同様に重視する必要があると言えるのではないでしょうか?
これらのことを元に考えてみると以下の様なことが言えそうです。
●ライト志向の受講者には「期待通り率」を上げることを目指す
ちょっと言い方を変えると、オンライン研修は、ライト志向の受講者を対象とした研修であると位置付けしてもいいかもしれません。
●ヘビー志向の受講者には「期待通り率」を下げないことを目指す
具体的には、以下のことを考える必要があると言えるでしょう。
・リアル研修の開催を検討する。
・オンライン研修の開催は代用の位置づけとしつつ、満足度を高めるために内容・やり方をより工夫する。
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川辺 晶弘
▼所属:株式会社チーム医療ラーニングS / 株式会社チーム医療ラーニング
▼資格:公認心理師 / 産業カウンセラー / ICC認定国際コーチ / ICNLP認定NLPトレーナー
▼略歴:1996年より、IT関連会社にて、法人業務支援ソフトウエアの導入・指導・営業業務など、社内において新入社員や部下の教育・指導・相談業務などを行う。2007年より、教育研修会社にて、働く人のメンタルヘルス支援業務、心理療法・コミュニケーション分野の研修の企画・開催、教材の制作業務などを行う。その間、国内外の一流心理療法家の技能と研修ノウハウを学び、現在に至る。